日常的に唾液が少なく口が渇いた状態を「ドライマウス」といい、口臭が強くなる要因のひとつといわれています。
口臭に気を付けているのになかなか改善しないという方はぜひ参考にお読みください。
口臭は虫歯や歯周病菌の出す毒素、食べかすや歯垢などから起因します。
これらは通常、口腔内に分泌する「唾液」によって緩和されています。
ですから、唾液が少なくなる口渇(こうかつ)状態が起こると、口臭を強く感じるようになるのです。
食事をすると、糖分をエサにした虫歯菌が酸を産出します。
これによって歯が脱灰を起こして虫歯に進行してしまうのですが、唾液の成分で酸性から中性に戻して歯が溶けないようにします。
また、細菌の活動を抑制する効果もあるため、虫歯や歯周病菌の増殖を抑えてくれます。
唾液の万能な作用のお陰で、口腔内を唾液が満たしている場合には、口臭の原因が減る効果もあるということ、お解りいただけたでしょうか。
ドライマウスを予防が=口臭予防となりますので、ぜひ日頃から「唾液をたくさん出す」ということを意識してみてくださいね。
食事中に「よく噛む」ということを意識すると、顎が動いて唾液腺を刺激し、唾液の分泌を促します。
1口含んだら30回噛むことを目安にトライしてみてくださいね。
唾液は大きな分泌口が3つあります。
耳の下あたりの耳下腺(じかせん)、顎の下あたりの顎下腺(がっかせん)、舌の裏側にある筋の根元あたりの舌下線(ぜっかせん)です。
この場所あたりを歯磨きの際に歯ブラシの柄で優しくマッサージしたり、外側から指で指圧して刺激を加えると唾液が出やすくなりますよ。
ヒトは緊張やストレスを感じると交感神経が優位になり、唾液の分泌量が減ってしまいます。
リラックスしている時に優位になる副交感神経は、サラサラで良質な唾液をたくさん分泌してくれますので、口渇と一緒に疲れを感じたら、ストレス解消も意識してみてくださいね。
ドライマウスは、これまでご紹介した要因の他にも、持病の症状であったり、常飲している薬の影響なども関係していることがあります。
また、唾液腺が委縮している場合は、どんなに対策をおこなっても分泌量が増えない場合もあります。
お薬が原因であるかの確認や、人工唾液を利用したりする方法もあります。
お困りの際には、一度歯科医院に相談してみてください。
新大阪ひかり歯科クリニック
院長 増田 浩輔
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