何年もの長い期間をかけた矯正治療が終わると解放感でいっぱいになりますよね。
しかし矯正終了後に歯並びが元の状態に戻り始めることがあります。
後戻りはなぜ起こり、どうすれば防ぐことができるのでしょうか。
詳しく解説していきます。
せっかく矯正治療が終了しても、後戻りが起きてしまうことがあります。
完全に元の歯並びに戻ることはなくても、前歯が少し空いてしまったり、逆に寄ってしまったりするケースが見られます。
後戻りの原因には以下のことが考えられます。
【1】リテーナーが十分な期間使用されていない
リテーナーとは保定装置のことです。
矯正治療で歯並びを整えた後、骨が固定されるまでリテーナーと呼ばれる装置をつけて、歯並びを安定させる必要があります。
多くの場合、3年以上リテーナーを装着する必要があります。
矯正医から指示されたリテーナー期間を守らないと後戻りのリスクは高くなります。
また大人になってから矯正を始めた方は、後戻りしやすい傾向にあります。
【2】無理な矯正治療
「できるだけ歯を抜かない矯正をしたい」、また「外科手術は避けたい」と思われるかもしれません。
もちろん不必要に行うべきではありませんが、骨格的に無理があるにもかかわらず、外科的な処置をせずに矯正をしようとすると、やはり後から問題が起こりやすいです。
また部分矯正も短期間で見えるところだけ行えるため簡単そうに見えるかもしれませんが、全体のバランスをとることが難しいため、後戻りしてしまうことがあります。
【3】舌癖、口呼吸
たとえば、舌で前歯を押してしまう癖があったり、唇を噛む癖があったり、爪を噛む癖、また口呼吸などの習癖があると、後戻りの原因となります。
これらの癖を直す必要があります。
【1】リテーナー期間を守る
指示されたリテーナー期間は必ず守りましょう。
特に大人になってから矯正した人は、骨が安定するまでに時間がかかります。
たとえ指定された保定期間が過ぎているとしても、リテーナーを使用したほうが後戻りを防ぐことができるでしょう。
【2】癖を直す
習癖が歯並びに影響を与えている場合、原因を取り除かなければ矯正治療をしてもいずれ元に戻ってしまいます。
普段から下で前歯を押したり、噛んだりするくせを意識的に直しましょう。
また鼻呼吸を意識しましょう。
矯正期間が終わった後の、保定期間は美しい歯並びを維持するのに欠かせません。
後戻りの原因の多くは、この保定期間が十分に行われていないことです。
必ず矯正医の指示に従い、美しい歯並びをキープしましょう!
新大阪ひかり歯科クリニック院長 増田 浩輔
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